取り壊されたアパートで思い出した方
先日、久しぶりの道を歩いたところ、昔からあったアパートが無くなっていました。
かなり古い建物だったので老朽化で取り壊されたものと思われます。
きれいに整地された土地を見て、介護で担当していたお客様を思い出しました。
旦那様を見送られてお1人住まいの方でしたが、ゲームで例えるならトラップだらけの古い借家にお住まいでした(^^;;;
古い引き戸の玄関、鍵を開けるところからコツがあり、引き戸を開けるにもコツが入りました。
床も畳もベコベコで歩いてはいけない箇所がありました。(体重によっては踏み抜くため)
窓は、ヘルパーさんが換気のために開けたら閉まらず!!
私ともう一人のスタッフで数時間かけて閉めるハメになったので「開けないで」の張り紙つき。
かろうじてエアコンが1台ついていましたが、電子レンジは無く、給湯器も壊れていました。
大家さんに連絡するレベルでしたが、立地の良いお宅でしたので、修繕を依頼すると「直すのにお金をかけるくらいなら建て替えます。出て行ってもらえますか?」となりかねません。
ご本人様が「ギリギリまでここで暮らしたい」というご意向でしたので、言わず触らずでした。
それでもある日、とうとうその借家が取り壊されることになりました。
天涯孤独で身よりがない方だったのですが、私的には全く心配していませんでした。
なぜならば、ケアマネさんとのお話の中で、彼女が有り余るほどのご預金をお持ちなのを知っていたからです( ̄▽ ̄)
その方の若い時からの趣味が「財テク」。
使うよりも貯めるのに生きがいを感じる方だったのでしょうね。
何しろ、唸るほどお金があるのに、家も家財も質素の極みで、古くからの道具や衣類がある一方でプラスチック製品や軽くて暖かい素材の衣類などは皆無。
洗濯機は「手動ですか?」と疑うくらいの旧式で、洗濯物は部屋に渡したロープにかけていました。
ケアマネさんと何週間もかけて施設めぐりをし、10段階でいったら下から3ランクぐらいの施設を選ばれました。
若いケアマネさん、「10のところだって入れるのにね」と不思議がっていました。
その方にとっては10ランクの豪華な施設は居心地が悪かったのでしょうね。
「身の丈にあったところでよござんすのよ」とおっしゃったそうです。
自身の「身の丈」を知って、それに満足している。
人生において理想の境地なのでは、と思った私です。
昨年末に友人からいただいたオリーブ油。瓶も美しいです♡
以前使っていたものが無くなったので、今日から使わせていただきます^^
友、ありがとう\(^o^)/ ご馳走様!
そのお客様、お食事も本当に質素で同じ物しか召し上がりませんでしたっけ、、、。
ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。