物の所有は楽しくもあり厄介でもあり
先日、「どろろ」の記事を書いたとき、
手塚治虫「どろろ」 - Time is life
思い出したご本がありました。
アーシュラ・K・ル・グインの
「オメラスから歩み去る人々」。
文庫本で10ページ余りの短編です。
古い本なので流通しているのか?
と思いましたが、さすがグイン先生♡
収録されている「風の十二方位」がありました。
- 風の十二方位 (ハヤカワ文庫SF)
- 早川書房
- Digital Ebook Purchas
なぜこの話を思い出したかと言うと、
舞台版の「どろろ」で
百鬼丸が魔神から自分の体を取り戻すたびに
世の中が乱れ、人々が不幸になるため、
「国や民のために自分の体を諦めてくれ」
と懇願される場面があったからです。
それに対する百鬼丸の答えは、「否」。
「自分の体を取り戻して何が悪い」でした。
この「オメラスから歩み去る人々」も
同じような命題がテーマです。
自分や家族、友人たちの幸せや優美さが
誰かの不幸と犠牲の上に成り立っていたら?
それを知った人はどうするだろうか、と。
短いのに忘れられない名作です。
ところで、私が持っている「風の十二方位」は
昭和60年発行のもので
本棚の最奥に並んでいました。
周辺の本はすべて昭和発行。
出したら、ほこりかダニか、
目がかゆくなって、くしゃみが出ました。
今の本と違って活字も小さく行間も狭い!
老眼も加わっても正直読みにくかったです。
早く整理しようよ、私。(--;;;
やってはいるのですが、
本は読み直してから手放しているので
ろくに進まなくて。
人生後半戦。
手放す物10、入れる物1くらいの気概でないと
全部片付ける前に人生が尽きそうです。(´д`)
本が発行された昭和60年というと、
私は20歳です。
20歳!
今の娘たちよりも若いです、、、。
手に入れられる喜びしかありませんでした。
ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m
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