Time is life

毎日笑って過ごします^^

「最近読んだ本の中で一番面白かったものは」と娘に聞かれたら①

娘Aに聞かれました。
「最近読んだ本の中で
 一番面白かったものはなに?」


頭の中で最近読んだ本の表紙が乱れ飛びます。


文学部出身の娘A。
色々あれこれ、こだわりの人。
読む本も選びます。
とくに文章にうるさい傾向あり。


と、思ったところで浮かんだのが、
芥川賞を受賞した、
九段理江氏の「東京都同情塔」。
一部、AIの文章を使ったと作者が発言し、
話題になった作品です。


2020年コロナ禍、予定通り東京五輪が開催され、
予算を超過したザハ氏デザインの新国立競技場が
予定通り建ったパラレルワールドの「東京」が舞台。


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美しいフォルムの新国立競技場を見下ろす形で
超高層の刑務所を建てる案が可決。
塔をめぐるコンペに参加する建築家と
建築家が愛する「建物」同様、
「鑑賞に値する美」を備えた青年。


主に2人の「思考」を軸に物語が進みます。


東京に建てられる超高層の刑務所は
現代のバベルの塔という位置づけ。


古代、神の怒りに触れて
人々は共通言語を失ったとされますが、
AIが台頭する現代、人々の間では
同じ言語を使っていても通じないことが多々あります。


寛容を強いる風潮が肥大した社会は、
非寛容な言動を許さない圧力に満ちており、
建築家は自らの思考の中ですら、
常に自分の言葉を検閲し続けます。


これは使ってはいけない言葉。
これは大丈夫。
これは、まずいかも。


厳しくチェックして発した言葉ですら
批判されたり、届かなかったり。


とにかく言葉の使い方が巧み。
「思考」とは自分が知っている「言葉」で
考えるものなのだと改めて思いました。
逆に言うと知らない言葉では考えられない。
「思考」の広がりはボキャブラリーの量と比例するのです。


という話を娘にしましたが、あまり気のない
「ふーん」という反応。


あらら?
私のボキャブラリ―不足で
うまく伝わらなかったか(^^;;;


ならば、こちらの本はどうだ!
と思いついた本は長くなるのでまた次回。
(^-^;;;



5月の赤坂日枝神社様。
もう藤の花は終わっていました。
皆様にも良い風が吹きますように。



ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m