母を過保護に甘やかす父の事情
階段落ちした84歳の母。
近くに住む弟が通ってくれています。
電車を使って行く私と違って、
弟はスープの冷めない距離に住んでいる上、
まだ仕事もしている身。
顔を出してもほんの短時間で、
私のように一緒に食事したり、
お茶したりはしません。
母、弟が行くと起きるらしいですが、
帰るとまた寝てしまう様子。
先日も外出先から戻って、父に電話したら
「今日はまだ一度も起きていない」と。
え?
もう夕方の5時過ぎだよ。
食事は?!
お昼だけ、起こして少し食べさせたと。
それも父が2階へ運んだらしい。
ダメだよーっ!!
何なんだ、その過保護状態は!
叫びそうになるのを、ぐっとこらえて
こんこんと説得です。
お父さん、お母さんは病気ではありません。
骨折もありませんでした。
もう痛みもほとんどないと言っています。
頭の中身は不明ですが、
普通に起きられるし食べられるのだから、
素人判断ながら大丈夫です。
寝てばかりだと、栄養どころか水分もとれません。
筋力も認知機能も落ちまくりです!
今すぐ! 起こしてっ!!
「分かった」とは言っていましたが、、、
何というか、心もとない。
父は生い立ちが複雑で、
祖父が外に作った子供なのです。
事情は本人も知らされず
生母と離されて幼少期のときに
実家へ長子として入ったようです。
継母の祖母には父の異母弟にあたる男子が2人。
父が高校生になったばかりの頃に祖父が倒れ、
そのまま若くして逝去。
祖母は専業主婦で、
年の離れた異母弟たちはまだ小学生。
父が学校を中退して働きに出て
お給料日になると祖母が玄関で待っていて
持ち帰った給料袋を丸ごと持って行かれたと。
父は、中学から早稲田。
一緒に進級した友人たちは
そのまま大学へ進んだことでしょう。
そんな事情のせいか、生来の性質なのか
母と違って人づきあいの一切ない人なのです。
昔の学校の友達どころか
近所の人たちとも交流がない。
趣味は読書。
人に会うよりも、家で本を読んでいるのを好むタイプ。
父には母だけしかいない。
朗らかで自分の好きにふるまえる母が
おそらく父の生きがい。
ものすごーく優しく大事にしています。
父の元気のためにも母には起きてもらわないと!
と思って、電話口に出してもらいましたが、
母、かぼそ~い声で、
「まりん。今までありがとうね。
お母さんは、何も思い残すことはありません。
お父さんも子供たちも優しくて、
本当に幸せでした」
いきなり、
辞世の句ですかっ!?
思い込みも激しい人。
ずっと動かずに寝てばかりで、どんどこ
「私はもうダメ」ゾーンに入っている様子。
「明日、行きますっ!」
と言って、電話を切りました。
まったくもう(。-`ω-)
起こしてきますっ!
娘Bより。ディズニーランドにて、虹。
ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m

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