Time is life

毎日笑って過ごします^^

有吉佐和子「女二人のニューギニア」

まりん

ムラゴン村で感想を見かけた

有吉佐和子さんの「女二人のニューギニア」


内容もですが、

有吉さんの「旅エッセイ」というのも気になり

読んでみました^^


コメント欄なく、お名前ふせますが

ご紹介ありがとうございましたm(_ _)m





1968年の記録です。

有吉さん、38歳。


同級の文化人類学者、畑中幸子さんの

「ニューギニアはほんまにええとこやで」

との誘いに軽い気持ちで乗ったところ

エライ目に遭った、という内容でした。


正直、よくぞご無事で、、、

という状態です。


学問に燃える畑中氏にとっての

「ええとこ」の拠点は

歩いてしか行かれない場所にありました。


いちばん近い飛行場から

1日11時間歩いて、丸2日かかる

ジャングルの幾重にもかさなる山の奥。

歩く以外の手段はなし。


ちなみに有吉さん、運動習慣ゼロ。

「日本橋の白木屋から三越の間でもタクシーに乗る」御仁。


日本橋の白木屋さん、

今のコレド日本橋地点にあった

老舗デパートのようです。

コレド日本橋から三越まで

今は地下道ができていて距離は450メートル。

地上を歩いても600メートルほどだそう。


その距離すら歩かない人が山越えです。

現地に到着して驚愕したものの

畑中氏の歓待を受け、

彼女が用意した原住民の男たちと

格好だけは一人前に整え、登りはじめます。


が、相手はジャングルの山。

整備された登山道などはなく

しげる樹木にさえぎられた地面は

ドロドロのぬかるみ。


下山時、何度も滑って滑落した有吉さん、

ついに歩いて降りるよりも

運を天にまかせて落ちた方が楽と

実際に目をつぶって落ちるにまかせたりします。


有吉さんに合わせて3日とった日程でも

結局、歩き通すことができず

原住民に、丸焼きにされた豚のように

枝に縄でくくられて運ばれる始末に。


ようやく到着したものの

ほんの一週間で帰るつもりが

足の爪ははがれ、体中満身創痍。

1ケ月の滞在を余儀なくされます。


その1ケ月あまりの滞在中に

有吉氏が目にする

畑中女史のパワーが凄いです。


まったく文化の違う原住民たち相手に

ときに罵倒し、

罵倒しつつも、姉のように世話を焼き

聞き取りのためには

ジャングルの奥地にまで果敢に分け入っていく。


ここに出てくるシシミンという原住民族、

1965年に発見された狩猟族で

定住先をもたず

接触するのにも一苦労という未知の一族だそう。


有吉氏が紹介されたボス的存在の男性は

2年前の部族間の戦闘で

女子供も含めて28人殺した、とか

全身ひび割れているのは皮膚病だから、とか


また、彼らに一目置かれている畑中氏も

ある出来事から

お前のスピリットが悪いせい、

と言われているから、いつなんどき、

石矢が飛んでくるか分からん、とか。


言葉だけでなく

日本の文明社会で培ってきた常識が

ことごとく通じない世界のまっただ中。


嘆いても後悔しても、

自分で歩かねば帰れない。

しかも、下りが多かった行きと違い

帰りは登りでさらにキツイと!


ミステリーの定番、

雪や嵐でとざされる陸や海の孤島よりも

状況は厳しいです。



どうやって有吉さんが帰ったか、

またその後の顛末記まで含めて

「小説より奇なり」でした。


ご無事でなによりでしたが、

なによりも畑中幸子さんが凄すぎた。


畑中さんご自身の著書もあるようです。

どこかで手に入れ、

読んでみたいと思います。


最後に、宮田武彦氏の描かれた挿絵も

たいへん味わい深いものでした。



自然や未開の地とは対極の場所、

東京ディズニーランドにて。



娘たちと行ってきました。

軟弱な私は、

どう考えても

ジャングルには行かれそうにありません。

(--;;;


お読みいただき、

ありがとうございましたm(_ _)m