Time is life

毎日笑って過ごします^^

こうの史代「夕凪の街 桜の国」

少し前にこうの史代さんの
「この世界の片隅に」を読み、
感想をアップしたところ
こうの史代「この世界の片隅に」 - Time is life
Mulberryさんから同じ作者さんの
「夕凪の街 桜の国」をお勧めされました。
Mulberryさん、ありがとうございましたm(_ _)m♡


「この世界の片隅に」にも書かれた
広島の原爆にまつわる作品のよう。
終戦日の今日、読んでみました。



短編3編が収録。

原爆投下から10年後、40年後、60年後の
三世代にわたる物語でした。
どれも短い話ながら、深く重かった。


夕凪の街
終戦から10年。
母親と「原爆スラム」に暮らす女性は
原爆投下の日を境に、
・自分は誰かに死んでもよいと思われ、
・死ねばよいと望まれた人間であり、
・悲惨な状況下であったとしても、
 遺体を踏んで歩いて生き延びた自分は
 死を望まれて当然の人間になったのだ
と思っています。
幸せになる資格などないと。


そんな彼女の心を受け止め、
心を癒す男性が現れますが、、、


原爆を落とした人に対する言葉が心をえぐります。
これは、もちろん個人にあてたものではなく
戦争を始めたすべての人に向けた
強烈なメッセージでしょう。


桜の国
被爆二世の女性とその家族、友人の物語。
原爆投下の40年後と60年後の姿が描かれています。
(彼らは「夕凪の街」と繋がっています)


元気に明るく暮らしながら、
ふとした瞬間に、自分や家族が
「原爆症」を発症するのでは?
と周囲から思われていること、
また自分たちも心のどこかでそう思い、
忌避し見ないようにしているのでは
と考えます。


早世した母、
同じく早世した姉を忍ぶ父。
未来をはぐくもうとしている弟と友人。
明るさと強さをもつ主人公に救われます。



日枝神社様へもお参りに行きました。
二度とこの国が「戦中」になりませんように。
他国の紛争も早く終わりますように。



皆様のもとへも良い風が吹きますように。



ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m