Time is life

毎日笑って過ごします^^

奇跡の旅立ち

先日書いた記事。
検査はいつまで? - Time is life
人生最期のときについてでした。


その最期のときで、
忘れられない出来事があります。


私は訪問介護の仕事をしていたので、
訪問先でお客様が亡くなられていた、
ということに何度か遭遇しました。


息をされていない方というのは
一目見て分かります。
死相というよりも、
私的にはお顔やお体のどこもかもが
全く動いていないと感じるのです。


その方もそうでした。
お顔を見てすぐに分かりました。
念のため、首筋と手首で脈をとろうとしましたが
首も手もひんやりと冷たく
脈動は感じませんでした。


私にとって幸いなことに
ご家族と同居の方で、
その時も娘さんとお孫さんが在宅されていました。


娘さんにも確認していただき、救急に連絡。
心臓マッサージをして待つよう指示があり、
娘さんと交代でマッサージをして待ちました。


娘さんも「お父さん、しっかり!」
と叫び続けていましたが、
まだ中学生くらいのお孫さんも
「おじいちゃん、おじいちゃん!
 帰ってきて! 目を開けて!!」
とずっと声をかけていました。


救急隊の方が到着して、
ケアマネさんも駆けつけ、
私は退室しました。
ご家族には申し訳ないですが、
正直な話、あの冷たいお肌。
お戻りになれるとは思えず、
心の中で合掌しました。


実際、私がお会いしたのは、
それが最後でしたが、
ケアマネさんによると
心肺停止のまま病院へ着いた後、
奇跡的に意識が戻り、
急を聞きつけて集まってきた
親族や友人たちと短いながらも会話し、
皆に看取られながら旅立たれたそうです。


娘さんとお孫さんの声が引き戻したのか。
小説の中だったら、
「作り物だからね」と思ってしまうほど
出来過ぎた最期。
そんな徳の高い方もいらっしゃるのだ、
と忘れられないお客様となりました。



代々木公園の薔薇。
こちらの薔薇はこれからですね。



ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m