Time is life

毎日笑って過ごします^^

母から借りた本 松濤明「風雪のビバーク」

先日、実家へ行った際、母から本を借りました。


現在、戸建てに夫婦2人住まいの両親。
2階の3部屋を母が占領していて、
2部屋が本とDVDでいっぱい、、、。


月に1度ほど、訪問するたびに
本棚の本や積んである本の顔ぶれが変わるので
ただ「積読」しているわけではなく、
日々、あれこれいじり回しては
読む本を決めているものと思われます。


先日行った時、母専用のテーブルの上に
色も変わった古い本が置いてありました。


大好きで何度も読んでいる本とのこと。
カバーがかかっていないのは失くしたから?



山で遭難し、20代で命を落とした方の手記だそう。
遭難した際に残した遺書が話題となり、
映像化もされた山岳本の名著とのこと。



昭和35年!
母が結婚する前です。



母は4人兄弟の真ん中で、母曰く、
唯一の男子である弟は可愛がられたものの
3人娘の真ん中だった母はほったらかし。


なのに、本を読んでいると父親(私の祖父)が
「女が本を読むなんて」
と怒るので、
庭の隅に建ててあった物置小屋にもぐりこみ、
隙間から入る日の光を頼りに読書したそうです。


とにかく家を出たくて父とお見合い。
まだ両親も弟2人もいた大家族の父の元へ
21歳で嫁いできました。
この本は母と一緒に輿入れしてきたということですね。



松濤明氏の「風雪のビバーク」。
槍ヶ岳で悪天候のため遭難した際、
友を「捨テル二シノビズ」と共に死ぬことを決意した遺書の他、
生前、著者が残した散文、登山の記録、
同じ山岳会の友人たちの手記、
遭難した2人の遺体を回収するまでと
遭難の経緯の考察が載っていました。


「読むたびに泣いちゃう」
と言う母の言葉通り、遺書の部分で泣き、
友人たちが2人の亡骸を見つける山行で泣き。
遺書は死の決意から短文で何度か綴られ
その切れ切れの間、空白の時がまた重く辛いです。
時代を越えてしまいましたが、
お2人のご冥福をお祈り致します。


新版が出ていました!
へー。
母の言う通り、
今でも読み継がれている名作ということですね。



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他に、こちらを借りてきました。



話題のご本(* ´艸`)

読むのが楽しみです。

母、どうもありがとう\(^o^)/



ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m