プロフェッショナルな仕事 「最後の鑑定人」&「可燃物」
友人お勧めの本を読んでみました^^
岩井圭也氏「最後の鑑定人」。
初めて読む作家さんです。
以前、警視庁の科捜研に勤務し、
鑑定に対する類まれな能力から、
「最後の鑑定人」と呼ばれた男性。
ある出来事をきっかけに退職し、
民間で鑑定を請け負っています。
彼に鑑定を依頼した人物や
アシスタント視点からの連作ミステリーでした。
感想。一言で言えば、
渋い!
彼が鑑定できないものは、
他の誰にも鑑定できないと言われる能力。
それは天から啓示のように降ってくるものでも
ホームズのように一目で閃くものでもなく
経験と勘、1つに固執しない柔軟な思考と視点、
なによりも、細部までおろそかにしない執念。
それらが生み出しているもの。
まさしく、プロフェッショナル!
個性的な人物像に加え、
一捻りあるミステリー部分も面白かったです。
この本で思い出したのが、
米澤穂信氏の「可燃物」です。
昨年の「このミステリーがすごい!」1位など
各書評部門で上位に輝いたミステリーです。
こちらも、人にも役職にも組織にも媚びない
我が道を行くタイプの警部が、
卓越した捜査能力を見せ
表に見えていた部分の裏の裏まで探し出して
事件をひっくりかえしていきます。
上司は疎ましく思い、
部下は引き気味で接する。
でも、本人はまったく意に介せず
自分の職務に没入。
全然違う個性ですが、プロという点では同じ。
どちらも謎解き同様、
文章もテンポよく、過剰な装飾ゼロ。
プロフェッショナルな男たちの仕事ぶりを
楽しく読めました^^
友、お勧めありがとう\(^o^)/
ここまでお付き合いくださった方、
ありがとうございましたm(_ _)m
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