Time is life

毎日笑って過ごします^^

友人が1人だったとして

先日書いた記事。
80代の母と義母、認知機能の差はどこから? - Time is life
年を重ねてからの交友関係で祖母のことを思い出しました。


同居していた父方の祖母、物静かな人でした。


私が小学生のときに祖父が他界し、
家事はすべて母に任せ(丸投げとも言う(^^;;;)、
大抵の時間を自室にこもって過ごしていました。


昭和の祖母世代の方は皆さん似たようなものでしょうか?
個人的な交友関係はほとんどなく、
行き来があるのは親戚のおばが1人と、
年上のご近所さんが1人だけ。


親戚のおばは、私も可愛がってもらって、
夏休みのたびに祖母につれられ弟と泊りがけで遊びに行ったりしました。
が、何しろ遠方。
そうそう行き来できる距離ではありません。


となると、残るはご近所のお1人。
やはり寡婦で、息子さんご家族と同居されていましたが、
息子さんとは別棟の離れのようなお宅に住まわれていて、
午後の1時か2時頃になると祖母を呼びにやってきました。
声がかかると、いそいそと祖母が部屋から出てきて、
「行ってくるわ」と言うのが2人の日課。


年とっても女友達って同じなのねーと、
学生だった私は思ったものです。
毎日何をそんなに話すことがあるの?
というくらい一緒にいる(^^;;;


きっと話すことなど他愛のないどうでもよいことなのです。
ただ一緒にいる、それだけで良かったのでしょう。


でも、ご近所さん、体調を崩され、
あっという間にこの世から旅立たれてしまわれました。


祖母を呼びに来る人はいなくなり、
祖母も部屋を出て会いに行く人がいなくなりました。


精神科医の方の本などで、「豊かな老後」のために、
所属できるコミュニティを複数持ち、
交友関係を広く持つように、と勧めていらっしゃる方がいます。


そういう点では義母など、理想的な老後でしょう。
複数のコミュニティの中に居場所を持ち、
若い方も含めての交流が日常的に行われています。


では、祖母は「貧しい老後」だったのでしょうか?
祖母本人に聞いてみなければ分かりませんが、
人との交流が無いから貧しいとは言えないのではと思います。


ご近所さんに呼ばれて家を出る祖母は、
いつもにこにこと嬉しそうでした。


ご近所さんのいなくなった世界は寂しかったかもしれませんが、
では、その代わりが別の人で務まるのかと言うと疑問です。


多くの人に囲まれて生きるのも人生。
1人との思い出を胸に、静かに過ごすのも人生。


どちらがより自分らしく、「豊か」な時間か。
それは、その人にしか分からないことです。


私は?
ガツガツと新しい出会いのために外出などはしませんが、
今、ご縁があってつながっている人たちを大切に、
また、これからご縁があるならば、
肩ひじ張らずに自然とお付き合いできる範囲と距離感でと思います。


「老後」の「豊かな」時間のために、
「今」我慢したり無理するのは無しです( ̄▽ ̄)



ご近所さんのお宅のむくげ。つぼみがたくさん!



ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m