準備万端? 久坂部 羊「人はどう老いるのか」
本の読み方、人それぞれだと思います。
私は、だいたい2、3冊並行して読みます。
メインに長編を1冊、
その他にエッセイや新書本などを1、2冊。
時間がとれるときに長編を。
隙間時間にその他を手にとる感じです。
細切れで読むのに、新書やエッセイは最適。
先日、手にとったこちらも
何日かかけて読みました。
著者は、長年、高齢者医療に携わっていた医師。
人生100年時代。
かつてない長寿社会を迎え、
加えて核家族化が進み、
日本人の多くが最期を家ではなく病院などで迎えます。
身近で老いや死を見てこなかった者たちが
老齢期に達した時に抱く、
「自分は動ける。寝たきりにはならない」
「痛みも不具合も医療やリハビリで治る」
という「幻想」を一刀両断されています。
人格者はせいぜい70歳前後まで、
(その後は生きているだけで大変だから)とか、
認知症に予防策なし、
(「予防」=「脳トレ」にすぎない)とか
結構辛口ですが、
10年間、介護業界にいた身としては
分かります、と思えるものばかり。
(^^;;;
では、その辛い老後をどう生きるのか。
実例を交えた提言が載っています。
印象に残った件を1つ。
漫画家の水木しげる氏の短編を紹介した章。
ある侍役人が猛勉強し、貯蓄し、結婚し、
家を建て、子を大学へやり、
万事、将来に備えた上で臨終の床につき、
「少しも幸せでなかった」と呟きます。
すると、控えていた妻が、
「あなたは幸福の準備だけなさったのヨ」。
人生、準備だけで終わる前に
何とかしたいですね(^^;;;
今の私は?
お陰様で、本番も楽しめているかな^^
娘たちと横浜の赤レンガ倉庫前、
フラワーガーテンへ。
お花、綺麗でした。
ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m
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