宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」vs 小川哲「君が手にするはずだった黄金について」
今年の本屋大賞にノミネートされた本を2冊読みました。
宮島未奈さん、「成瀬は天下を取りにいく」。
少し前から「成瀬」「成瀬」と聞きました。
話題の主人公「成瀬」、どんな子?
物語は中学2年生から始まっていました。
作品が新潮社のR18文学賞受賞作とのことで
連絡短編集でした。
200歳まで生きると宣言し、
周りの空気を読まず(読めず?)
まじめに、実直に、全力で我が道を行く成瀬嬢。
確かに、イイヤツで可愛いヤツでした^^
短編6編のうちの5編が成瀬の周りにいる「わたし」や「俺」視点。
最後の6編が三人称でしたが、成瀬視点。
彼女がただの突飛なだけの変人ではなく
優しい心の持ち主であることが伺えると同時に、
自分を嫌っているらしい相手を
自分は嫌いではないから遠慮する道理はない、
などと思って近づく場面もあって
メンタルの強さも垣間見えます(* ´艸`)
反対に、小川哲さんが書かれた「君が手にするはずだった黄金について」。
同じ連作短編集でしたが、
おそらく、作者自身の投影である「僕」。
誰にでも起きそうな日常のあれやこれやを
「成瀬」ほど豪胆ではありませんが、
自分軸で深く考察しては、行動し対処します。
おそらくそばにいたら、
「少し癖がある人」と思われそうですが、
「だから何? これが、僕なのです」みたいな。
「成瀬」が周囲目線で自分軸を生きる主人公を見る物語なら、
「君が」は自分軸で生きる主人公の内面から外を見る物語。
どちらが好みかは読む人次第と思いますが
ちょうど、2冊連続で読んだので対比が面白かったです。
そういえば!
「成瀬」の作者さんは京大卒で、
「君が」の作者さんは東大卒とか。
生まれ育ちも日本の西と東。
女性と男性。
その違いが作風にも、きっと反映されているはず。
大学が逆とか、
生まれが逆とか、
性別が違っていたら、
どんな作品に仕上がっていたでしょう。
娘Bが買ってきました^^
「スイミー」のチロルチョコレート。
ファミマにあったそうです。
お腹空いて、2ケ食べちゃったって(≧▽≦)
私の写真が下手すぎて絵柄がよく見えません(--;;;
ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m
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