ある日突然、大人が全員消失したら?
本棚、絶賛お片付け中。懐かしい漫画も出てきます。萩尾望都先生の「AWAY」。
ある朝、起きると周りにいた大人たちが全員消失していた、という近未来のSFです。
残されたのは17歳以下の子供たちだけ。
それも、自分たちの地域だけでなく世界規模で同じことが起きているらしいと。
原案は小松左京氏の「お召し」。
私は58歳のイイ大人ですが、万が一、世界の半数以上が突然消失し、残った人たちだけで生活しなければならなくなったとしたら?
大パニックでしょう。
インフラの維持は?
食べ物の供給は?
何が起きたのかを探る以前に、生き延びるために自分に何が出来て何をしなければいけないのかを待ったなしで考えなければなりません。
「AWAY」の世界で残されたのは最年長で17歳の少年と少女たち。
混乱の中、彼らそれぞれが考え、とった行動とは?
全2巻。疾走感のまま一気読みできます。
結末も異常な世界ができた原因の説明もありますが、「AWAY」界での本当の意味での未来は見えないままです。
現実社会にも通じるシビアな問題も織り込んだ萩尾先生が、主人公たちを若い人たちに据え、彼らに考えさせ、行動させ、辛い現実を手を取り合って乗り越えさせる。
そこに今を生きる若者たちへの期待とエールも感じました。
途中、挿入されていた谷川俊太郎氏の詩の一節。泣けました。
ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m
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