Time is life

毎日笑って過ごします^^

月のように「死」を俯瞰する 石井ゆかり「月のとびら」

先日書いた記事。母からの電話 - Time is life
実家の母からの電話についてでした。


実家の母から電話をもらうと、
無意識に自分の病気のことを思います。
何があっても父母よりも先にこの世から消えてはいけない! と思うのです。


が、どうなるかは神のみぞ知る、です。
自分の決意と運命は別物です。


そんなことを考えながら、冒頭の記事を書いたのですが、
その時に思い出したご本がありました。


占星術を生業にしているライターさんが書かれた本です。


新装版 月のとびら
新装版 月のとびら
CCCメディアハウス
Digital Ebook Purchas


太陽と違って、その姿を刻々と変えて行く月。


その月にまつわるお話から、ご自身が身を置かれている占星術の世界、
占いや呪術、見えざる存在と人とはなど、著者自身の考えや思いがつづられています。


占星術で身を立てながら、占いだけでなくその他全般を俯瞰してみていらして、
たとえば、
・占いに全面的に頼るのは危険。自分の力で考えなくなる。
・「私は運が悪い」と逃げ込む人は、「運」のせいにして努力しなくなる。
等々。


その中に、「死」についての項があり、
「死」は、その迎える最期の形は別として、
「死」自体は、「悪いこと」でも「不運なもの」でもなく、
もっと神聖で清らかなものなのだ、と書いていらっしゃいました。


近しい人が逝去したとき、「うしなう」と言うが、それもまた違うと。
人はあくまでも生死も含めた人生はその人本人のものであり、
どんなに親しくてもその人自身を「所有する」ことはできない。
「所有」していないものは「うしなう」こともできない。


残された者たちにできることは、
その人と出会った幸運を喜び、
その人が生きていたことにこそ着目し、
残してくれたものを次につないでいくことだ、といった内容です。


新装版の表紙も美しいですが、著者の言葉と思いが、
月の光のような公平さと冷静さに満ちていて、
読後、気持ちが切り替わって肩の力が抜けた記憶があります。


そして、このご本。
その後に読んだ青木美智子先生の「お探し物は図書室まで」の中で、
題材として使われていましたΣ(・ω・ノ)ノ!


何人かのブロガーさんも青木先生のご著書、とてもほめていらっしゃいましたね。


「お探し物は図書室まで」も心がほっこりとする素敵なご本です^^


お探し物は図書室まで (ポプラ文庫 あ 14-1)
お探し物は図書室まで (ポプラ文庫 あ 14-1)
ポプラ社



ようやく雨が上がりました。
ご近所のアジサイ。紫が綺麗でした^^



ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m