Time is life

毎日笑って過ごします^^

内館牧子「老害の人」

本屋さんに行くたびに嫌でも目につく話題のご本(^^;;;
読んでみました( ̄▽ ̄)


老害の人
老害の人
講談社
Digital Ebook Purchas


内館牧子さんの高齢者本もこれで4冊目。毎回タイトルが衝撃的です。
「終わった人」
「すぐ死ぬんだから」
「今度生まれたら」
そして、今回が「老害の人」
身も蓋もない? (^-^;;;
でも、中身はいずれも小気味よく、容赦のない部分はありつつも、
ラストは登場人物たちがそれぞれの矜持を見せて終わります。


「老害の人」とは、
・過去の栄光自慢
・病気自慢
・孫自慢
・クレーマー
・気を惹きたいための「もう死にたい、もう死ぬ」詐欺  などなど(^^;;;


物語は、85歳の男性と同居する50代の娘夫婦、孫を中心に進みます。


将来を嘱望された自慢の息子が親の意向とは違う道へ突き進もうとするとき、
「老害の人」の娘は思います。
先々のことを考えないから、若者なのだ。先々がないから昔のことばかり言うのが老人なのだ


その「老害」と呼ばれる人たちは、
80歳を過ぎても口は達者で頭もボケていない。
「もう死ぬ」と口にしながら、毎回ご飯は完食。
意気軒昂に若者へ説教はするものの、内容はどうやら時代遅れらしい。
自分は同年代に比べてまだまだ若い! と胸を張りつつも、
目はかすみ、足はふらつき、トイレは近く、誰からも必要とされていないと感じます。


死ぬる時節には死ぬがよく候
良寛の一句だそうです。


その「死ぬる時節」までは何歳であろうと「生きている」わけです。
年齢を重ねても「生きている」実感が欲しいと思えることこそが人としての尊厳でしょう。


「老害の人」と言われた高齢者たちが出した結論。
にやりとするか、苦笑するかは読者の心情次第でしょうが、
「死ぬる時節」までは皆がそこへ向かって歩き続けていく道。


年齢で断絶することなく協調、共存したいものだと思うのですが、、、。



シェア畑のスナップエンドウ^^
今年は豊作です♡
野菜もお花も奢ることも拗ねることもなく日々淡々と。
理想ですね。



ここまでお付き合いくださった方、いつも来てくださる方もありがとうございましたm(_ _)m